何事も最初は素人。
私は今も素人ですが、実はこれが大切だと考えています。
数年前あるテレビ番組で、漢詩の偉い先生が自分の大切な書物を入塾間もない弟子の少年に授けるという場面がありました。
その書物は入塾して研鑽を積んできた優秀な青年たちが、喉から手が出るほど欲しがっている書物です。
その書物を突然授けられた少年は、師匠に対してこう言います。
「私にはこんな大切な書物を受け取る資格がありません。第一入塾して間もない私がこんな大切な書物を受け取れません。それに、この書物を理解する知識が私にはありません・・・。」
それに答えて師匠は、こう言います。
「だからお前に授けるのだ。余分な知識が無い分素直にこの書物の内容を受け入れられる。知識人が陥りがちな物事に対する批判がお前には無い。だからお前が最適なのだ。」と・・・。
概ねこんな話でした。
この様子を目にし耳にした時、凄く驚きました。
私には全く無い感覚だったからです。
確かに新しい事を学ぶときは、「頭をまっさらな状態にしなさい」と言われますが、こう言うことも関係しているのでしょうね。
そう言えば「後世おそるべし」という言葉があります。若いということはそれだけで将来性があり、どんな成長をするかわからない。だから侮れないということですが、若い弟子に大切な書物を授けた師匠は、まさしく人を見る目は確かであったと言うことになるのでしょう。
ところで、写真の作品は昨年制作したものですが、この作品なんと後ろにある黒い板状のものを、あるお店で見つけ気に入ったので、これに合うように作品を制作したものなのです。
多分?素人だからそういう発想が出たのかも・・・と、思っています。
実はそれが楽しいのです。創作意慾はこんなことからも得られ支えられているのです。
先日、あるテレビ番組で脳科学者の先生が「意欲のあるジジイは最強である」と言ってました。
つまり、脳を若々しく保てると言うことです。
私がボケない保証はありませんが、意慾のあるジジイなら目指せます。
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